2025年1月26日。
今年も大阪国際女子マラソンがヤンマースタジアム長居をスタート地点に開催されます。
この大会は、東京世界陸上の日本代表選考を兼ねた重要な一戦です。
昨年は前田穂南選手が日本新記録を樹立し、注目を集めました。
今大会は松田瑞生選手や鈴木優花選手など実力派ぞろいで、激しい戦いが予想されます。
今回は大阪国際女子マラソン2025の見どころと注目選手をまとめました。
ぜひ最後まで読み、今大会のポイントを押さえていただきたいと思います。
そして、選手に熱いエールを送りましょう!
大阪国際女子マラソン2025の日程
2025年1月26日(日) 12時15分スタート
大阪国際女子マラソンマラソン2025のコース
スタート・ゴール ヤンマースタジアム長居
コース図
大阪国際女子マラソン公式サイトより引用
大阪国際女子マラソンコースの特徴
カーブが少なく直線的なコースの印象があります。
直線の割合が大きいと当然記録が出やすいコースです。
また、前のランナーが見えやすいという良さがあります。
ポイントは大阪城公園付近と私はみています。
選手は大阪城公園を2度通ります。
1度目は中間点前の17km~20km。
ここまでは序盤ということもあり、冷静なレース運びが重要です。
2度目は28km~30kmあたりでレースの勝負所。
大阪城公園を抜けたら仕掛けようと考えている選手は多いかと思います。
公園内は比較的カーブが多いため、リズムを崩さないように走るため、1度目も2度目も公園を出た後に動きがある可能性が高いとみています。
大阪国際女子マラソン2025の見どころ
ここからは今大会の見どころを紹介します。
昨年は前田穂南選手の日本新記録
昨年の大阪国際は前田穂南選手(天満屋)が2時間18分59秒の日本記録を樹立し、パリオリンピック代表に名乗りを上げたレースでした。
中間点を過ぎたあたりから、積極的に仕掛けてペースメーカーやアフリカ勢より前に出てレースを引っ張ります。
30kmすぎにエチオピアのエデサ選手に抜かれてしまいます。
しかし、この展開が日本記録には追い風だったと私は思います。
エデサ選手の背中に引かれるように、前田選手は粘りの走り。
その後も日本記録よりも早いペースで走り、有力選手の松田瑞生選手や佐藤早也伽選手を大きく引き離しました。
ゴールした後、前田選手にはまだ余力があるように見え、厳しい練習をした成果が記録だけでなく、レース後にも垣間見えました。
大阪で前田選手の日本記録を上回るには、レース序盤は設定タイムより少し早めに入り、中盤以降ペースアップする走りが求められます。
東京世界陸上の代表選考
2025年の陸上界で一番の注目は世界陸上でしょう!
しかも、今回は東京開催!
昨年のパリオリンピックの盛り上がりを引き継いで、東京世界陸上も盛り上がること間違いなしです。
さて、大阪国際女子マラソンはこの東京世界陸上のマラソン代表選考会を兼ねています。
詳しくはこちらの「東京 2025 世界陸上競技選手権大会 マラソン種目日本代表選手選考要項」に記載されていますが、ポイントを以下にまとめました。
参加資格有効期間
2023年11月5日~2025年5月4日
参加標準記録
2時間23分30秒
選考競技会
- 第44回大阪国際女子マラソン大会(2025年1月26日)
- 東京マラソン2025(2025年3月2日)
- 名古屋ウィメンズマラソン2025(2025年3月9日)
参加資格有資格者(2025年1月15日現在)
- 前田穂南(2:18:59)
- 細田あい(2:20:31)
- 松田瑞生(2:20:42)
- 安藤友香(2:21:18)
- 鈴木亜由子(2:21:33)
- 新谷仁美(2:21:50)
- 加世田梨花(2:22:11)
ひとまずターゲットは2時間23分30秒。
このタイムを切らなければ選考に名乗りを上げられません。
そして、すでに参加資格を保有している選手は、もう一度参加標準記録の突破をすることで、選考に有利になりそうです。
日本記録を更新したら、ほぼ内定と見てよいでしょう。
大阪国際女子マラソン2025の出場選手
主な出場選手は以下の通りです。
招待選手
- ウォルケネシュ・エデサ(エチオピア)2時間18分51秒
- 松田 瑞生(ダイハツ)2時間20分42秒
- 鈴木 優花(第一生命グループ)2時間24分02秒
- ロナチェムタイ・サルピーター(イスラエル)2時間17分45秒
- 松下 菜摘(天満屋)2時間23分05秒
- 小林 香菜(大塚製薬)2時間24分59秒
- 𠮷川 侑美(ユニクロ)2時間25分20秒
- 鈴木 千晴(日立)2時間25分59秒
- 中野 円花(岩谷産業)2時間26分50秒
- 伊澤 菜々花(スターツ)1時間08分25秒(ハーフ)
ネクストヒロイン
- 永長 里緒(大阪学院大)1時間11分03秒(ハーフ)
- 依田 来巳(大阪学院大)1時間12分46秒(ハーフ)
- 三輪 南菜子(関西外国語大)1時間14分37秒(ハーフ)
ペースメーカー
- 信櫻 空(横浜市陸協)
- マーガレット・アキドル(ケニア)
- ロイス・チェムヌング(ケニア)
- ヴィオラ・チェプンゲノ(ケニア)
- 大森 菜月(ダイハツ)
- 𠮷薗 栞(天満屋)
大阪国際女子マラソン2025の注目選手
ここからはマーが注目してほしい選手を紹介します。
鈴木 優花(第一生命グループ)
パリオリンピック6位入賞を果たした鈴木選手。
あの難コースでアフリカ勢と渡り合い、しかも自己ベストを更新する走りは感動しました。
大東文化大学時代、ユニバシアードでハーフマラソン優勝、マラソンで日本学生新記録を樹立しており、ロードでの経験値を積んだ結果がパリオリンピックでは花開きました。
MGCで勝ち切った走りがオリンピックという大舞台でもできたのはすごいですよね。
走るたびに経験値を積んでいます。
自己ベスト2時間24分02秒&参加標準記録2時間23分30秒を突破するかに注目です。
松田 瑞生(ダイハツ)
2大会連続で世界陸上マラソン代表となっている松田選手。
前回大会は中間点の前田穂南選手のペースアップに対応できず、苦しい走りとなり、パリオリンピック代表を逃しました。
オリンピックを懸けたレースに勝てない印象があるのが残念・・・。
一時は引退も考えたそうです。
しかし、競技を続行。
昨年9月のベルリンマラソンでは日本歴代8位の2時間20分42秒で自己ベストをマークし、復活しました。
いや〜強いですね。
地元大阪では4戦3勝と相性抜群。
「大阪の借りは大阪で返す!」
小林 香菜(大塚製薬)
昨年ブレイクした小林選手。
何といっても経歴が異色過ぎます。
まず、昨年の大阪国際で12位の2時間29分44秒をマーク。
この記録は学生歴代3位相当の記録。
驚きなのがランニングサークル(早稲田ホノルルマラソン完走会)に所属であったこと。
一般の競技部ではなく、サークルで和気あいあいと走りながらも、もっと極めたいと一人で黙々と自主練習に励んだそうです。
そして、大塚製薬から声がかかり、今回は実業団選手として出場します。
(こちらの記事が小林選手のバックグランドを知るのにおすすめです)
昨年12月の防府読売マラソンでは2時間24分59秒と大幅に自己ベストを更新して優勝。
しかも、大会新記録。
これまでほぼ一人で練習していたランナーが実業団で本格的に練習を始めたら、伸びしろしかありませんね!
注目です!
伊澤 菜々花(スターツ)
昨年3年ぶりに現役復帰を果たした伊澤選手。
なぜ注目しているかというと、昨年11月の日体大記録会5000mで12年ぶりに自己ベストを更新したから。
12年ぶりですよ!
しかも、記録は15分25秒90と今季の日本ランキング7位の好記録。
さらに、プリンセス駅伝では1区区間賞、クイーンズ駅伝では1区区間4位という好成績。
さらにさらに、12月の山陽女子ロードレースで日本歴代10位となる1時間8分25秒の自己ベストを更新し、今ノリに乗ってるランナーの一人です。
一時は引退し、順大陸上部でコーチを務め、見事カムバックを果たした伊澤選手にぜひ注目してください!
まとめ:東京世界陸上の代表に名乗りをあげるのは…
とにかく、みんなで2時間23分30秒切りを目指してほしいです。
ちなみに1km3分24秒が参加標準記録のペース。
1km3分20秒で2時間20分39秒。
1km3分15秒で2時間17分08秒で日本記録更新となります。
(もっと詳しくペース配分を知りたい方はこちらをご覧ください)
選手の熱い走りにエールを送りましょう!
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