元日の空気には、いつもより少しだけ背筋を正す力があります。
ニューイヤー駅伝は、そんな特別な朝に開かれる駅伝の頂上決戦。
全国の予選会を突破した実業団チームが一年の始まりにたすきをつなぎます。
本記事では、ニューイヤー駅伝の特徴を振り返りつつ、2026年大会の優勝候補、そして順位予想について解説します。
チームの戦力、選手の近況、地域予選での仕上がりから今大会の展望を一緒に読み解いていきましょう。
元日にテレビの前でワクワクしたい人、ニューイヤー駅伝をもっと深く楽しみたい人は最後まで記事を読み、ぜひ優勝予想アンケートにも答えてください!
ニューイヤー駅伝とは?
ニューイヤー駅伝は、毎年元日(1月1日)に群馬県で開催される日本の実業団駅伝日本一決定戦です。正式名称は「全日本実業団対抗駅伝競走大会」で、実業団チーム(企業の陸上部)が競い合い、全国から予選を勝ち抜いたトップチームが参加します。
ニューイヤー駅伝2026のコース
ニューイヤー駅伝のコースは全7区間、総距離は100kmです。
スタート地点は群馬県庁前で、そこから高崎、前橋、伊勢崎、太田、桐生などを経てゴール・群馬県庁前までタスキを繋ぎます。
- 1区12.3 km(群馬県庁~高崎市役所)
- 2区21.9 km)(高崎市役所~伊勢崎市役所) ※エース区間
- 3区15.3 km(伊勢崎市役所~三菱電機群馬工場)
- 4区7.6 km(三菱電機群馬工場~太田市役所) ※インターナショナル区間
- 5区15.9 km(太田市役所~桐生市役所)
- 6区11.4 km(桐生市役所~伊勢崎市西久保町)
- 7区 15.6 km(伊勢崎市西久保町~群馬県庁)
ニューイヤー駅伝2026の出場チーム
ニューイヤー駅伝2026には全40チームが出場します。
ここでは地区別に出場チームを紹介します。
東日本 13チーム
- ロジスティード 14年連続14回目
- GMOインターネットグループ 7年連続7回目
- SUBARU 5年連続25回目
- サンベルクス 6年連続8回目
- JR東日本 8年連続20回目
- M&Aベストパートナーズ 初出場
- 富士通 6年連続35回目
- ヤクルト 13年連続46回目
- コニカミノルタ 2年ぶり50回目
- Honda 42年連続43回目
- プレス工業 2年ぶり13回目
- Kao 11年連続63回目
- NDソフト 2年ぶり4回目
北陸 2チーム
- YKK 34年連続36回目
- セキノ興産 2年連続7回目
中部 7チーム
- トヨタ紡織 29年連続29回目
- トヨタ自動車 37年連続47回目
- 愛三工業 25年連続25回目
- 愛知製鋼 4年連続41回目
- 中央発條 12年連続43回目
- NTN 5年連続61回目
- トーエネック 14年連続16回目
関西 5チーム
- 住友電工 9年連続12回目
- SGホールディングス 31年連続32回目
- 大阪ガス 4年連続13回目
- 大塚製薬 6年連続31回目
- 大阪府警 2年ぶり12回目
中国 4チーム
- 中国電力 34年連続34回目
- 中電工 30年連続30回目
- マツダ 24年連続61回目
- JFEスチール 7年連続49回目
九州 9チーム
- 三菱重工 17年連続30回目
- クラフティア 51年連続57回目
- 黒崎播磨 15年連続35回目
- トヨタ自動車九州 17年連続24回目
- 安川電機 36年連続48回目
- ひらまつ病院 3年連続7回目
- 西鉄 5年連続22回目
- 旭化成 40年連続63回目
- 戸上電機製作所 2年連続6回目
ニューイヤー駅伝2026の優勝候補
ここから今大会の優勝候補を紹介します。
GMOインターネットグループ
優勝候補の一つ目はGMOインターネットグループです。
前回は優勝候補に挙げられながら4位。
選手のほとんどが青山学院大学の卒業生なのが大きな特徴です。
GMOインターネットグループの主力は、東京世界陸上マラソン代表の吉田祐也、前回エース区間の2区で3位の今江勇人、前回6区区間賞の嶋津雄大。
レースで走ればしっかり結果に繋げる選手がいるチームは成績が安定しています。
鈴木塁人、小野知大は東日本予選で区間賞を獲得し、調子を維持できるかに注目です。
また、青学からの卒業生が多いGMOは今季も太田蒼生、鶴川正也と箱根駅伝で活躍した選手が加入。選手層はさらに厚くなっています。
個人的には、岸本大紀がキーマンかと思っています。
今季は5000mのレースに精力的に出場してスピードを磨いてきたので、期待しています。
GMOの課題としては、向かい風が強まる難コースの5区。
走りの上手さが求められる区間を快走できれば…。
トヨタ自動車
前々回は優勝、前回大会は優勝候補最有力ながらもまさかの4位だったトヨタ自動車。リベンジのニューイヤー駅伝になります。
トヨタ自動車は日本長距離界のエース級が揃っています。
10000m27分台前半の記録を持つ鈴木芽吹と太田智樹。前回1区12位の吉居大和、前回6区2位の湯浅仁とスピードランナーが多いです。
そして、服部勇馬、田中秀幸、ビダン・カロキ、西山雄介といった経験豊富なベテランも頼もしいです。
中部予選では野中優志と丸山竜也が快走しており、厚い選手層がさらに厚くなり、チーム内の争いも熾烈です。
そして、田澤廉の復活はあるか?
Honda
東日本予選ではまさかの10位のHonda。
ただ、前回大会はゴール直前に旭化成に抜かれ、2年連続の2位でした。
東京世界陸上マラソン代表の小山直城をはじめ、10000mを主戦場に活躍してきた伊藤達彦、前回5区区間賞の青木涼真と力のあるランナーがいます。
東京世界陸上5000m代表となった森凪也や、中野翔太、荒井七海といったスピードランナーも頼もしく、中央学院大学のエースだった吉田礼志も加入。
戦力的には充実しているように見えますが果たしてどうか…。
三菱重工
九州予選で8年ぶりの優勝を大会新記録で飾った三菱重工。
マラソンで2時間5分39秒の記録を持つ近藤亮太は、これまでマラソンで結果を出してきた井上大仁や山下一貴に代わるほどの存在感。
予選会を快走した吉岡遼人、守屋和希、小林大晟が本戦でも力を発揮できるかに注目です。
個人的には林田洋翔が復活してほしい…。
優勝までグッと近づく年と、惨敗の年との差が激しいのが気になりますが、区間配置がガッチリとはまれば…。
その他の有力チーム
旭化成:前回の優勝チームですが九州予選はまさかの10位。相澤晃が完全に復活。
ロジスティード:東日本予選1位。四釜峻佑のスピードと平林清澄のスタミナに期待。
富士通:東日本予選7位。篠原倖太朗、塩尻和也、塩澤稀夕、松枝博輝、浦野 雄平など実力者多し。
ニューイヤー駅伝2026の順位予想
私は以下のように順位を予想しました。
- トヨタ自動車
- GMOインターネットグループ
- 旭化成
- 三菱重工
- Honda
- ロジスティード
- 富士通
- SUBARU
トヨタ自動車が最も戦力が充実している&選手がそろうと考えました。
GMOは5~7区の後半がどうなるか。吉田祐也、太田蒼生を配置したらとてもおもしろい。
三菱重工は期待大。予選で大会新を出しているのは間違いなく強い。
予選がよくなかった旭化成、Honda、富士通は、優勝まで届かないと予想。ただ力はあるので予選とは違った走りを見られるかと。
ロジスティードは台風の目になりそうですが、もう一・二枚エース級がほしいところ。
入賞圏内になんだかんだで入ってくるのは地元・SUBARU。
こう見ていくと、力がかなり拮抗していますね。
区間エントリーの配置がかなり重要
どの駅伝でも区間配置が重要ですが、ニューイヤー駅伝は近年その重要性が増しています。
各チームの力が拮抗し、優勝や入賞を狙うチームは7区のアンカー決戦も視野に入れた区間配置が意識されています。
ニューイヤー駅伝は1区は出遅れ厳禁、2区はエース区間、3区は準エース区間、4区はインターナショナル区間で、前半の4区間に主力をつぎ込むのが区間配置のセオリーとなりつつあります。
ということは、後半の5・6・7区の戦力をいかに充実させるかがポイント。この3区間は単独走にもなりやすく、群馬名物「からっ風」の影響も受けやすい区間です。「速さよりも強さ・上手さ」が求められます。
あなたの優勝予想を聞かせてください!
その他の駅伝記事も合わせてチェック!
✅全国高校駅伝男子2025優勝候補と順位予想!出場校と見どころも解説!
コメント