2025年シーズンの幕開けを告げる「出雲駅伝」。
大学三大駅伝の初戦として注目されるこの大会は、各校の戦力や仕上がりを測る重要な一戦です。
今年も名門校の意地と新勢力の台頭がぶつかり合い、ハイレベルな争いが繰り広げられること間違いなし。
本記事では、2025年の優勝候補や順位予想、出場校の戦力分析、さらに見どころを徹底解説します。
秋の駅伝シーズンを占う出雲駅伝を、より深く楽しむための参考にしてください。
出雲駅伝とは?
出雲駅伝は大学三大駅伝の1つであり、最初のレース。
大学三大駅伝とは出雲駅伝、全日本大学駅伝、箱根駅伝の3つの駅伝です。
大学三大駅伝を全て優勝すると大学駅伝三冠となります。
出雲駅伝は大学三大駅伝の初戦のみならず、社会人や学生(中高生含む)の駅伝の初戦でもあります。
全日本や箱根と違うスピード感
出雲駅伝の最大の特徴は、区間数6、総距離約45kmというコンパクトさ。
箱根駅伝(10区間・約217km)や全日本大学駅伝(8区間・約106km)と比べると距離が短く、スピード重視の戦いになります。
そのため、トラックレースで実績のある中距離ランナーや、大学駅伝デビューとして1年生でも勝負に絡みやすい舞台です。
また、1区からハイペースで展開されることが多く、各大学がどの区間にエースを配置するかによってレースの流れが大きく変わります。
わずかな差が優勝争いを左右するため、戦略性も高い大会といえます。
出雲駅伝2025の日程
2025年10月13日(月・祝)13時05分スタート
出雲駅伝2025の出場校
各地区から選抜されたチームが出雲駅伝に出場します。
(関東地区は今年の箱根駅伝で10位以内に入ったチーム)
<北海道>
- 札幌学院大学 3回目
- 北海道大学 2回目
<東北>
- 東北学連選抜 36回目
<関東>
- 青山学院大学 15回目
- 駒澤大学 31回目
- 國學院大學 8回目
- 早稲田大学 30回目
- 中央大学 28回目
- 城西大学 7回目
- 創価大学 5回目
- 東京国際大学 3回目
- 東洋大学 25回目
- 帝京大学 13回目
<北信越>
- 信州大学 初出場
- 新潟大学 初出場
<東海>
- 皇學館大学 6回目
<関西>
- 京都産業大学 29回目
- 関西大学 10回目
<中国四国>
- 環太平洋大学 4回目
<九州>
- 志學館大学 初出場
- アイビーリーグ選抜 25回目
- 中国四国学連選抜(オープン参加)
出雲駅伝2025の順位予想と優勝候補
2025年9月15日現在の予想とします。
1位 駒澤大学
2位 早稲田大学
3位 青山学院大学
4位 中央大学
5位 國學院大学
6位 創価大学
7位 城西大学
8位 東京国際大学
1位駒澤、2位早稲田、3位青学
経験値の実力から駒澤大学が優勝候補。
佐藤圭太、山川拓馬、伊藤蒼唯、帰山侑大のカルテットは、今年の4年生で最も力があると言っても過言ではありません。
この4人の調子が出雲駅伝の時点でどこまで上がっているのか?
4人中何人が出走するのか?
このあたりが駒澤大学では気になるところ。
そして、今年の箱根を経験した桑田駿介と谷中晴の2年生の走りが駒澤の順位に大きく影響するでしょう。
1・2年生からのブレイク、3・4年生でもう一人、二人の選手が活躍してくると全日本・箱根にも弾みが出てくると思います。
2位に予想したのは早稲田大学。
理由はスーパーエースと名探偵とスーパールーキー。
スーパーエースはキャプテンの山口智規で、春先のトラックシーズンは絶好調。
ほぼ無双状態でしたが、駅伝シーズンはどうか?
名探偵は「山の名探偵」こと工藤慎作。
箱根の山登りだけでなく、今年は日本学生ハーフを制し、昨年の出雲でも6区2位の成績。
6区に工藤を置きトップと20~30秒の差なら逆転アリか。
そして、今年の早稲田の注目はスーパールーキーの二人。
佐々木哲と鈴木琉胤。
佐々木は佐久長聖高校出身で、全国高校駅伝で2年連続区間賞(2023年5区、2024年3区)を獲得。インターハイでは3000m障害で優勝している。
鈴木は八千代松陰高校出身でインターハイ 5000m2位、全国高校駅伝1区区間賞。5000m13分25秒59の記録を持っている。
この日本人らしさがある佐々木・鈴木のコンビが出走かつ好調であれば、早稲田は優勝争いに絡んでくると思います。
山口竣平も忘れてはいけません。
3位は青山学院大学。
青学は箱根に照準を合わせる戦力のため、出雲は毎年苦戦。
それでも上位に食い込んでくると思います。
エースの黒田朝日が健在だが、今年の青学は2年生が元気。
全日本インカレでは10000m安島莉玖が4位、遠藤大成が8位。黒田然や折田壮太も関東インカレで活躍。
4年生の宇田川瞬矢、塩出翔太の調子が良ければ優勝争いに絡んでくるでしょう。
毎年1年生の出走も見られるので誰が出てくるかにも注目です。
4位中央大学、5位國學院大学、6位創価大学
中央大学は溜池一太と吉居駿恭のダブルエースが健在。
3年生の本間颯も10000m27分台。日本選手権で好走した岡田開成も楽しみです。
優勝にはもう一・二枚欲しいところ。
青木瑠郁、上原琉翔、辻原輝と昨年の二冠に貢献したメンバーが多く残る國學院大学。力は間違いなくあります。
ただ気になるのは、昨年の春先ほど勢いがないこと。
昨年は「これは國學院、勢いがあるな」と感じましたが今年は…。
6位に予想したのが創価大学。
ダブル吉田が抜けたのは大きな戦力ダウンですが、ムチーニが最終区で爆走すると見ています。
序盤の位置によっては3位以内もありかと。
出雲駅伝2025のコース
スタート 出雲大社正面鳥居前(勢溜)
フィニッシュ 出雲ドーム前
6区間 45.1km
- 1区(8.0km) 出雲大社正面鳥居前 → 出雲市役所・JAしまね前
- 2区(5.8km) 出雲市役所・JAしまね前 → ゆめタウン斐川前
- 3区(8.5km) ゆめタウン斐川前 → JAラピタひらた店前
- 4区(6.2km) JAラピタひらた店前 → 鳶巣コミュニティセンター前
- 5区(6.4km) 鳶巣コミュニティセンター前 → 島根ワイナリー前
- 6区(10.2km) 島根ワイナリー前 → 出雲ドーム前
出雲駅伝2025の見どころ
ここでは出雲駅伝2025の見どころを紹介します。
スピード駅伝は出遅れ厳禁
出雲駅伝はスピード駅伝。
スピード駅伝を制する上であってはならないのが、レース序盤の出遅れです。
短距離のリレーを思い出してください。
第一走がスタートでつまずき出遅れたとしましょう。
どうですか?そこから巻き返して逆転し、1位になるイメージができますか?
おそらく多くの人はできないと思います。
距離が短いリレーや駅伝ほど、序盤の出遅れがレースを難しくさせ、後続のランナーへの影響も大きく、流れが悪くなります。
故に、優勝争いに加わりたいチームは1区・2区の二区間でトップから30秒以内がギリギリのライン。
それ以上の差になると出雲は難しい。
エースが集う最終6区で逆転は?
最終6区は出雲駅伝の最長区間で、エースが集います。
近年はアンカー勝負が増えてきました。
それだけ各校の力が拮抗しています。
箱根駅伝を何度も連覇する青学、全日本を何度も勝っている駒澤でさえ、出雲での連覇は選手が揃っていないとハードルが高いです。
競った展開になれば、どの大学にも優勝チャンスが出るのが出雲駅伝です。
出雲駅伝2025の注目選手
注目したい選手はたくさんいますが、とくに注目したい2選手を紹介します。
山口智規(早稲田大学)
名門・早稲田のキャプテン。
今季はトラックシーズン絶好調。
日本インカレ5000mでは優勝、ホクレンディスタンスでは13分18秒の自己新でMVPを獲得。
今季の学生で一番速いのは間違いなし!
野中 恒亨(國學院大學)
昨年の國學院には平林清澄というエースがいました。
今年の國學院の注目、命運を握っているのは野中恒亨です。
昨年は大ブレイクで出雲も全日本もゲームチェンジャーとして大活躍でした。
もちろん青木や上原、辻原もいますが、野中の出来は國學院の順位に大きな影響を与えると思います。
流れをグッと引き寄せる走りをしました。
その走りを今年もできるかに注目です。
実力拮抗の出雲駅伝2025
今年は実力拮抗で順位予想・優勝予想がとても難しい状況。
だからこそ、「どこが勝つのか?」というワクワクもありますね。
この記事を参考に出雲駅伝を楽しんで観戦しましょう!
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