12月になりました。駅伝シーズン真っ最中です。
私は中学生の時に駅伝大会に出場したことがきっかけで、駅伝のおもしろさを知りました。それ以来、箱根駅伝を中心に毎年欠かさず駅伝を観ています。
ただ、駅伝の意味や由来などは最近知りました。「そうだったのか!」と思い、皆さんに知ってほしいと思いました。
今回の記事は、「駅伝の意味と由来」「襷をつなぐ意味」についての記事です。
駅伝とは?
駅伝とは、「長距離のリレー競走」です。駅伝の正式名称は「駅伝競走」です。
運動会のリレーではバトンをつなぎますが、駅伝では襷(たすき)をつないでいきます。何人かで1チームを形成し、1人が1区間を走り、総距離を走るのにかかったタイムで駅伝の勝敗を決めます。
箱根駅伝ならば往路5区間、復路5区間の全10区間の217.1kmを走ったタイムで順位を競います。
駅伝の由来は駅伝制と飛脚
駅伝制(駅馬・伝馬制)と飛脚が駅伝の由来と言われています。
駅伝制(えきでんせい)とは、
国の中央から辺境にのびる道路に沿って適切な間隔で人・馬・(馬)車などを常備した施設を置き、施設から施設へと行き来することで逓送(リレー)し情報を伝え、また使者が旅行する交通・通信の制度を指す。
施設が現在の駅伝でいう「中継所」みたいな感じですね。
飛脚とは、
手紙・金銭・小荷物などの送達にあたった者。 古代の駅馬に始まり、鎌倉時代には鎌倉・京都間に伝馬による飛脚があったが、江戸時代に特に発達。 幕府公用のための継ぎ飛脚、諸藩専用の大名飛脚、民間営業の町飛脚などがあった。
コトバンクより
飛脚という言葉は、佐川急便の商標になっており、飛脚を簡単に言えば「配達員」です。
そして、江戸時代の飛脚(配達員)は一人で走って物や情報を届けたわけではなく、宿場と呼ばれる場所までの約10 ㎞の距離を交代して走ったそうです。
道路に一定の間隔で駅や宿場まで、配達員がリレーをしながら物や情報などを運んだことが駅伝の由来となったそうです。
なぜ襷(たすき)をつなぐのか?
駅伝と言えば襷ですが、バトンではなく、なぜ襷をつなぐのかは定かではありません。
以下の理由が推測できます。
- 飛脚が襷をつけていたから?
- 競走をする時にチームを判別するため?
- バトンでは走りにくいから?
- 襷ならば落ちにくく、速く走れるから?
いずれの理由にせよ、襷をつなぐことはとても大きな意味をもちます。
襷をつなぐ意味
選手が必死に襷をつなぐのは、チームとしてレースを成立させるためです。
襷がつながらないと、チームは失格となり、記録が残りません。
駅伝の由来である駅伝制と飛脚に返れば、襷が途切れることは「物や情報を届けられなかったこと」を意味します。そして、「物や情報を早く届けるために、速く走ってつなぐ」という飛脚の姿は、「速いタイムで走って襷をつなぐ」という駅伝選手の姿と重なります。
襷をつなぐことは責任重大です。
その責任を果たすために走る選手の姿が多くの人に感動を与えます。
これが本当の駅伝?!東日本縦断駅伝
私が駅伝にハマり始めた中学生の頃、「東日本縦断駅伝」というものがありました。別名「青東(せいとう)駅伝」と呼ばれています。「青東」とは、青森と東京のことです。
改めて調べてみると、
- 青森がスタート、東京がゴール
- 全55区間、約760km
- 1チーム24人
- 東日本の都道府県で対抗
- 7日間かけて襷をつなぐ
- 2002年の第45回大会が最後
という駅伝であることがわかりました。
箱根駅伝やニューイヤー駅伝に出る選手も東日本縦断駅伝に出ていた記憶があります。それだけに注目度のある駅伝でした。
そして、この東日本縦断駅伝こそが本当の駅伝だと私は思います。一日ではなく、日をまたいで襷をつなぐことは、駅伝制や飛脚といった駅伝の由来そのものの形ではないでしょうか。飛脚がはるばる遠くから江戸に物や情報を届ける姿が最も想像できる駅伝だと思います。
まとめ
- 駅伝は、駅伝制と飛脚が由来
- 襷をつなぐことはレースを成立させる責任がある
少しの知識で楽しみやおもしろさが増すことがあります。
今回の記事が、その「少しの知識」になれば幸いです。
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