女子大学駅伝の最終決戦「富士山女子駅伝」。
全国の大学女子駅伝チームが全7区間43.4kmを駆け抜け、日本一を争います。
全日本大学女子駅伝の上位校や、急成長を遂げた新興勢力が激突。
各区間で手に汗握る攻防が予想されます。
本記事では、富士山女子駅伝2025の優勝候補と順位を予想。
注目選手の走りやチーム戦略、レースの見どころも詳しく紹介します。
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富士山女子駅伝とは?
富士山女子駅伝の正式名称は「全日本大学女子選抜駅伝競走大会」で、2004年に創設されました。
2013年からは富士山が世界遺産登録されたことを記念してコースが静岡県の富士山麓に変更され、大会名も「富士山女子駅伝」に改称されました。
大会は毎年12月30日に開催され、選手たちは7区間約43.4kmの起伏ある過酷なコースを走り、タスキを繋ぎます。
富士山女子駅伝2025の日程・テレビ放送
2025年12月30日(火)午前10時00分 スタート
テレビ放送:フジテレビ系列(テレビ静岡)にて全国生中継
富士山女子駅伝2025のコース
富士山本宮浅間大社前をスタートし、富士総合運動公園陸上競技場をフィニッシュとする7区間43.4kmのコースです。
高低差は174mと全国の女子駅伝の中でも過酷なコースとして知られています。
- 1区(4.1km):富士山本宮浅間大社をスタート、20mの上り下りあり
- 2区(6.8km):高低差98mの長い下り坂が特徴
- 3区(3.3km):平坦なスピード区間
- 4区(4.4km):平坦区間だが冬の風が強い富士川河川敷を通過
- 5区(10.5km):長い区間でさらにコースの起伏が続く
- 6区(6.0km):アップダウンのある区間
- 7区(8.3km):富士総合運動公園陸上競技場までのラスト区間
富士山女子駅伝2025の出場校
ここでは富士山女子駅伝2025に出場する全24チームを紹介します。
全日本大学駅伝上位12校
- 城西大学
- 大東文化大学
- 名城大学
- 東北福祉大学
- 立命館大学
- 大阪学院大学
- 筑波大学
- 福岡大学
- 順天堂大学
- 日本体育大学
- 玉川大学
- 帝京科学大学
5000mチーム記録上位10校
- 拓殖大学
- 東洋大学
- 大阪芸術大学
- 中央大学
- 京都産業大学
- 駿河台大学
- 東京農業大学
- 関西大学
- 神戸学院大学
- 関西外国語大学
選抜チーム
- 全日本大学選抜
- 静岡県学生選抜
富士山女子駅伝2025の優勝候補
ここからが本題です。
今年の富士山女子駅伝の優勝候補を紹介します。
名城大学 絶対王者は復活するか?
全日本3位の名城大学は復活の兆しが見えています。
全日本では1区に細見芽生、エース区間の5区に橋本和叶の1年生が出場。チームを勢いづける走りにはなりませんでしたが、いい経験をしたと思います。
1区の難しさとエース区間を走る大変さ。それを1年生が担ったのですから立派ですよね。
そして最強世代の4年生は大河原萌花、米澤奈々香、石松愛朱加は区間上位で好走し、存在感をアピール。アンカーを務めた村岡美玖(3年)の復活も名城ファンには嬉しかったのではないでしょうか。
米澤は11月の記録会で5000m15分26秒64をマーク。4年ぶりに自己記録を更新しました。
いい選手たちが揃っている&4年生が勝ち方を知っているだけに、本番までの練習の積み重ねとピーキングが名城大学はポイントかと思います。
出走する選手全員が良い状態に仕上がれば…。
城西大学 全日本の覇者は二冠なるか?
全日本で25年ぶりの優勝を果たした城西大学。
私は上位に来るとは予想していましたが、優勝とは…。
大変失礼な見方をしていたと思いました。
全日本で勝った要因は1区からしっかり流れを作ったことです。
1年生・本間香が区間賞の快走で、2区の兼子心晴も区間賞。
この二人の走りがチームを勢いづけました。
一時3位まで転落しましたが、「常に上位にいる」という優勝争いに必要な走りを全員がしていました。そして最終区の金子陽向が区間新記録の走りで逆転。
「序盤快走・中盤粘って最後に大逆転」という理想的なレース展開を富士山でも見せられるかがポイントです。
全日本で4区を走った石川苺(3年)は、昨年の富士山最終区で区間2位と好走。山を走れる選手がいる安心感があり、エース区間の5区を誰が担当するかはかなり重要なポイントになりそうです。
全日本から勢いが最もあるチームであることは間違いなし。
大東文化大学 今度こそ優勝を…
全日本では惜しくも2位という結果に終わり、またしてもシルバーコレクターを返上できなかった大東文化大学。
サラ・ワンジルで先頭に立ち、野田で決定づける思い通りの展開だっただけに、「まさか…」と思ったファンも多かったことでしょう(私もその一人でした)。
精神的なダメージが心配されますが、なんとか立ち直ってほしいところです。
大東文化大学の強みは全日本に出場したのが3年生以下の選手。つまり、今回の富士山も来年以降にも期待できる選手が集まっているということです。
チームの主力はサラ・ワンジル、野田真理耶の2枚看板。
全日本でワンジルは「速さ」だけでなく「上手さ」を見せました。前のランナーをしっかりと追ってつかまえる駅伝仕様の走りに、成長が見られました。
野田は全日本で少し体の重さを感じるような走りに。どこまで調子が戻っているでしょうか。
全日本では秋竹凛音が1区区間5位、成瀬結菜が3区区間6位と1年生が健闘し、選手層が少しずつ厚くなっている印象がありますが、昨年の2レースを走っている蔦野萌々香(3年)、相場茉奈(3年)がエントリーされるかは大東文化にとって大きなポイントになります。
ワンジルと野田の二枚看板に頼らない布陣で臨めるかに注目です。
富士山女子駅伝2025の順位予想
2位 城西大学
3位 大東文化大学
4位 立命館大学
5位 順天堂大学
6位 東北福祉大
7位 大阪学院大学
8位 拓殖大学
名城大学の優勝を予想しました。4年生の意地と1年生のフレッシュさを発揮すると期待(2・3年生にももちろん実力者がいます)。
2位は全日本の勢いで城西大学が大東文化大学を上回る気が。大東大は野田が本調子に戻っているか、もう一人二人エース級が出てくると…。
富士山女子駅伝2025の注目選手
ここでは富士山女子駅伝2025の注目選手を紹介します。
米澤 奈々香(名城・4年)
名城大学のキャプテン
800m:2分11秒84
1500m:4分14秒74
3000m:8分59秒57
5000m:15分31秒33
細見 芽生(名城・1年)
2024年インターハイ(全国高校総体)では1500mで6位(日本人2位)、3000mで5位(日本人トップ)。
10000mで32分01秒91を記録してワールドユニバーシティゲームズ4位、日本インカレ10000mでも日本人トップ。
1500m:4分18秒57
3000m:9分12秒06
5000m:15分40秒89
兼子 心晴(城西・4年)
全日本2区区間新記録
800m:2分11秒07
1500m:4分17秒20
3000m:9分20秒48
5000m:15分45秒84
ハーフ:1時間14分16秒
金子 陽向(城西・4年)
城西大学キャプテン。
全日本ではアンカーで大逆転の優勝テープを切った。
800m:2分17秒33
1500m:4分23秒42
3000m:9分25秒62
5000m:16分03秒59
10000m:33分34秒79
ハーフ:1時間13分20秒
山本 釉未(立命館・2年)
昨年の全日本大学女子駅伝で2区区間賞・区間新記録達成。
5000m:15分37秒38
野田 真理耶(大東文化・3年)
日本インカレ10000m3位(日本人2位)。
5000m:15分37秒46
10000m:33分5秒34
ハーフマラソン:1時間12分1秒
サラ・ワンジル(大東文化・3年)
日本インカレ女子5000mで15分30秒04の大会新記録を作り2連覇を達成。
同インカレ女子10000mでも31分48秒44の大会新記録で優勝し、長距離の2冠を果たしています。
5000m:15分00秒68
10000m:31分48秒11
田島 愛理(順天堂大・3年)
2025年の日本インカレ女子1500mで学生歴代5位となる4分14秒77の記録で初優勝。
800m:2分9秒01
1500m:4分14秒77
3000m:8分58秒79
5000m:15分41秒97
前田 彩花(関西大・3年)
2025年「日本学生陸上競技個人選手権大会 女子10000m」優勝。FISUワールドユニバーシティゲームズ2025日本代表、女子ハーフマラソン団体優勝。
関西学生駅伝で1区区間新記録。
1500m:4分42秒92
3000m:9分19秒11
5000m:15分57秒37
富士山女子駅伝2025の見どころ
見どころは3つです。
悲願の初優勝か?連覇か?リベンジか?二冠か?
優勝争いは、悲願の初優勝を目指す大東文化大学、リベンジを目指す名城大学、
二冠を目指す城西大学の3強に立命館大学が絡む構図。
ほとんど戦力差はなく、たった一区間のミスで優勝争いから脱落するほど力が拮抗しています。
多くのドラマを生んだエース区間5区
5区(10.5km)は富士山女子駅伝の中で最長区間で、各大学のエースランナーたちが配置されます。毎年、白熱したレースを展開で、多くのドラマが生まれています。
5区で逆転や順位のジャンプアップを狙う大学は多いのですが、よりポイントになってくるのは1区~4区の選手たちの走り。いい順位でエースに渡せるようにしたいところです。
最終7区の「魔の坂」
最終7区には、高低差169mにも及ぶ厳しい上り坂「魔の坂」が選手たちを待ち受けます。急坂というと箱根駅伝の5区・6区を思い浮かべる人が多いと思いますが、その女子バージョンだと思ってください。
この7区は全区間の中で最もタイム差が出やすいです。
昨年の区間賞は立命館大学・中地こころの29分00秒で、区間2位は城西大学・石川苺の29分35秒、区間3位は拓殖大・新井沙希の29分50秒でした。
1位の中地と3位の新井は50秒差(距離にすると約250mほど)です。上位3人でも50秒の差ですから、30秒・1分のタイム差をひっくり返す可能性はわりと高いです。
最後まで目が離せません。
あなたの優勝予想を聞かせてください!
優勝予想アンケート 12月30日 11時まで
おひとり1票(厳密に言えば1端末1票)です!
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