冬の都大路を舞台に行われる全国高校駅伝。
男子の部は2025年大会も注目校がひしめき合い、全国の頂点をかけて激突する熱い戦いに注目が集まっています。
本記事では、全国高校駅伝男子2025の優勝候補と順位予想を徹底分析。昨年の上位校や台風の目となりそうな新勢力、注目選手や見どころについて詳しく解説します。
駅伝ファンはもちろん、出場校の関係者やランナー志望の高校生も必見の内容。
記事の最後には優勝予想アンケートを用意していますので、ぜひあなたの声もお聞かせください!
全国高校駅伝とは?
全国高校駅伝(正式名称:全国高等学校駅伝競走大会)は、高校生による駅伝競走の日本一を決める大会で、毎年12月に京都府京都市で開催されます。
全国47都道府県で行われる予選大会を勝ち抜いた男女各47校に加え、2024年大会からは地区代表を含んだ最大58校が出場。
京都市内の公道を使って行われ、通称「都大路」と呼ばれています。
男子の高校駅伝は1950年に始まり、7人でタスキをつなぎ、合計42.195km(フルマラソンと同じ距離)を走ります。
全国高校駅伝2025男子の日程
令和7年12月21日(日)男子:12時30分スタート
全国高校駅伝2025男子のコース
男子 42.195km 7区間
- 第1区 10km(たけびしスタジアム京都~烏丸鞍馬口)
- 第2区 3km(烏丸鞍馬口~丸太町河原町)
- 第3区 8.1075km(丸太町河原町~国際会館前)
- 第4区 8.0875km(国際会館前~丸太町寺町)
- 第5区 3km(丸太町寺町~烏丸紫明)
- 第6区 5km(烏丸紫明~西大路下立売)
- 第7区 5km(西大路下立売~たけびしスタジアム京都)
全国高校駅伝2025男子の出場校
出場校が決まり次第、随時更新していきます!
- 北海道 札幌山の手 7年連続16回目(2時間07分01秒)
- 青森 青森山田 10年連続31回目(2時間05分27秒)
- 岩手 一関学院 2年連続34回目(2時間09分53秒)
- 宮城 仙台育英 11年連続34回目(2時間01分45秒)
- 秋田 秋田工業 2年ぶり30回目(2時間09分01秒)
- 山形 酒田南 2年連続8回目(2時間08分17秒)
- 福島 学法石川 15年連続17回目(2時間02分58秒)
- 茨城 東洋大牛久 2年ぶり3回目(2時間05分02秒)
- 栃木 作新学院 2年連続3回目(2時間07分19秒)
- 群馬 東農大二 7年連続34回回目(2時間08分57秒)
- 埼玉 埼玉栄 9年連続44回目(2時間07分01秒)
- 千葉 市船橋 8年ぶり19回目(2時間04分47秒)
- 東京 拓大一 2年連続4回目(2時間08分36秒)
- 神奈川 東海大相模 4年ぶり3回目(2時間04分24秒)※42.4km
- 山梨 山梨学院 15年連続25回目(2時間09分02秒)
- 新潟 中越 2年連続19回目(2時間05分38秒)
- 長野 佐久長聖 28年連続28回目(2時間11分10秒)
- 富山 高岡向陵高 2年連続24回目(2時間08分59秒)
- 石川 遊学館 17年連続18回目(2時間12分40秒)
- 福井 美方 2年連続31回目(2時間09分43秒)
- 静岡 浜松日体 3年連続11回目(2時間10分43秒)
- 愛知 豊川 2年ぶり10回目(2時間06分23秒)
- 三重 稲生 2年連続4回目(2時間08分41秒)
- 岐阜 美濃加茂 初出場(2時間03分38秒)※42km
- 滋賀 滋賀学園 3年ぶり16回目(2時間11分42秒)
- 京都 洛南 11年連続32回目(2時間06分37秒)
- 大阪 興國 初出場(2時間08分56秒)
- 兵庫 西脇工 2年連続30回目(2時間03分25秒)
- 奈良 智辯カレッジ 9年連続9回目(2時間06分37秒)
- 和歌山 和歌山北 3年連続25回目(2時間10分08秒)
- 鳥取 鳥取城北 2年ぶり9回目(2時間03分49秒)
- 島根 平田 6年連続6回目(2時間15分22秒)
- 岡山 倉敷 48年連続48回目(2時間04分55秒)
- 広島 世羅 22年連続54回目(2時間07分37秒)
- 山口 宇部鴻城 33年ぶり2回目(2時間11分36秒)
- 香川 四学香川西 21年ぶり2回目(2時間13分43秒)
- 徳島 つるぎ 6年連続34回目(2時間10分31秒)
- 愛媛 今治北 2年ぶり17回目(2時間07分23秒)
- 高知 高知農 5年連続49回目(2時間06分36秒)
- 福岡 福岡第一 3年ぶり2回目(2時間07分31秒)
- 佐賀 鳥栖工業 16年連続50回目(2時間06分06秒)
- 長崎 鎮西学院 3年連続18回目(2時間07分09秒)
- 大分 大分東明 15年連続24回目(2時間06分29秒)
- 熊本 九州学院 3年連続44回目(2時間05分09秒)
- 宮崎 小林 4年連続61回目(2時間07分08秒)
- 鹿児島 鹿児島城西 2年ぶり3回目(2時間08分15秒)
- 沖縄 北山 7年連続14回目(2時間15分06秒)
全国高校駅伝2025予選の結果まとめ
地区大会終了後に更新します!
都道府県大会タイム上位10校
学法石川 2時間02分58秒
西脇工 2時間03分25秒
美濃加茂 2時間03分38秒※42km
鳥取城北 2時間03分49秒
東海大相模 2時間04分24秒※42.4km
市船橋 2時間04分47秒
倉敷 2時間04分55秒
東洋大牛久 2時間05分02秒
九州学院 2時間05分09秒
太字が各地区の代表です。
北海道地区代表
1位 札幌山の手 2時間07分01秒
2位 東海大札幌 2時間09分37秒
3位 白樺学園 2時間13分01秒
4位 北海道栄 2時間13分15秒
5位 札幌日大 2時間18分18秒
東北地区代表
1位 仙台育英 2時間06分27秒
2位 青森山田 2時間06分32秒
3位 酒田南 2時間07分18秒
4位 八戸学院光星 2時間07分22秒
5位 東北 2時間07分32秒
北関東・南関東地区代表
1位 八千代松陰 2時間04分20秒 南関東代表
2位 水城 2時間05分26秒 北関東代表
3位 拓大一 2時間05分36秒
北信越地区代表
1位 佐久長聖 2時間04分57秒
2位 中越 2時間06分28秒
3位 長野日大 2時間06分35秒
東海地区代表
1位 豊川 2時間07分38秒
2位 愛知 2時間07分47秒
3位 豊田大谷 2時間09分16秒
近畿地区代表
1位 西脇工 2時間06分41秒
2位 須磨学園 2時間06分55秒
3位 洛北 2時間07分26秒
中国地区代表
1位 鳥取城北 2時間03分41秒(大会新)
2位 倉敷 2時間04分44秒
3位 広島国際学院 2時間09分39秒
四国地区代表
1位 高知農 2時間06分22秒
2位 今治北 2時間09分09秒
3位 宇和 2時間10分05秒
北九州・南九州地区代表
1位 宮崎日大 2時間06分02秒 南九州代表
2位 九州学院 2時間06分16秒
3位 小林 2時間07分09秒
4位 熊本工業 2時間07分30秒
5位 鹿児島城西 2時間07分35秒
6位 福岡第一 2時間07分40秒
7位 大分東明 2時間07分41秒
8位 鎮西学院 2時間07分43秒
9位 鳥栖工 2時間07分56秒
10位 飯塚 2時間08分09秒 北九州代表
全国高校駅伝2025男子の優勝候補
仙台育英
昨年3位の仙台育英。
宮城県大会は2時間01分45秒の大会新記録で圧勝。
1区はインターハイ5000m2位の菅野元太(3年)が29分25秒で区間賞。2区の佐々木蓮斗(3年)も8分30秒の区間賞。4区はインターハイ5000m5位の鈴木大翔(3年)が23分06秒、5区の青島大陸(3年)が8分14秒、最終7区の鶴藤健琉(2年)が14分15秒と3人とも区間新記録を樹立しています。
注目すべきは、前回の都大路で1区を走った近江亮(3年)や留学生なしで出場校最速タイムを出している点。
昨年全国3位を経験した選手が多く残っているアドバンテージを生かせるかに注目です。
学法石川
福島県大会では従来の大会記録を2分08秒も更新する2時間02分58秒で優勝。
1区では増子陽太(3年)が28分20秒(10km)の驚異的な区間記録を樹立。
インターハイ5000m3位の栗村凌(3年)は3区で23分16秒の区間新記録。5区・美澤央佑(1年)も 8分28秒で区間タイ記録。全区間で区間賞という圧勝でした。
また、日体大長距離競技会(11月16日)で増子陽太が5000m13分27秒26で日本高校歴代3位、栗村凌も13分秒34秒38で日本高校歴代9位の好記録をマーク。
二人のエースが好記録を出したことで、他校のエースにもプレッシャーがかかりますね。
西脇工
兵庫県大会を2時間3分25秒の大会新記録で優勝した西脇工。
今年の西脇工は双子ランナーに注目です。
兵庫県大会では1区・新妻遼己(3年)が28分22秒の区間新記録。3区では遼己の双子の弟・新妻昂己(3年)も区間新記録。
双子ランナーと言えば、宗兄弟(茂・猛)、松宮兄弟(隆行・祐行)、設楽兄弟(啓太・悠太)、村山兄弟(謙太・紘太)らがいました。彼らを彷彿させるハイレベルな双子ランナーの走りは楽しみです。
ちなみ遼己は近畿大会では7区(5km)を走り13分35秒という驚異的過ぎる区間新記録を叩き出しています。
また、インターハイ5000m6位(13分55秒08)の赤坂勇輔が兵庫県大会と近畿大会は未出場でしたが、それでも兵庫大会・近畿大会を優勝した選手層の厚さは◎。
追記
世界クロスカントリー選手権U20日本代表選考会(11/30)5000m 新妻昂己 14分04秒20
鳥取城北
去年の全国高校駅伝で準優勝した大牟田(福岡)からの集団転校で注目を浴びていた鳥取城北。
鳥取大会では2時間03分49秒の大会新記録。
昨年の都大路1区で2位の本田桜二郎(3年)は、中国大会の1区で(10km)20年ぶりに区間記録を31秒更新する28分57秒をマーク。3区は村上遵世(3年)が23分47秒で走破。
本田と村上は昨年の都大路2位を経験しているだけに、今大会も大事な区間に配置されそうです。
追記
世界クロスカントリー選手権U20日本代表選考会(11/30)5000m 村上遵世 13分58秒87
全国高校駅伝2025男子の順位予想
1位 仙台育英
2位 鳥取城北
3位 学法石川
4位 西脇工業
5位 佐久長聖
6位 八千代松陰
7位 九州学院
8位 倉敷
仙台育英が勝つかと。留学生ルールが変更(2区か5区のみに起用)されたことで、留学生のアドバンテージは少ないものの、2時間01分台の記録は強いです。また昨年3位の都大路を5人経験しているのも大きなアドバンテージになります。駅伝は一人の力では絶対に勝てないので、総合力の観点から仙台育英を1位に予想しました。
その次は学法石川と鳥取城北に分があるように思います。
学法石川は1区を上手く滑り出し、3区・4区でゲームチェンジする戦略で優勝争いに絡んでくるかと。
鳥取城北は昨年全国2位(大牟田)のメンバーが残っている。そうなると3位以内には確実に入ってくるかと。
4位は西脇工。上位争いをすると思いますが、優勝争いには新妻遼己ほどの力がある選手がもう一人欲しいところ。もしかするとこの1ヵ月で出てくるかもしれません。
昨年の都大路王者・佐久長聖と、昨年4位の八千代松陰は苦しい戦いになると予想。それでも地区大会で佐久長聖が2時間4分57秒、八千代松陰が2時間4分20秒と県予選よりもタイムを上げてきています。ベストメンバーを組めれば優勝争いの可能性あり。
全国高校駅伝2025男子の注目選手
優勝候補の高校を中心に注目選手を紹介します。
菅野 元太(仙台育英3年)
1500m:3分54秒42
5000m:13分50秒91
2025年インターハイ5000m2位
近江 亮(仙台育英3年)
5000m:13分56秒91
2024年インターハイ5000m10位
全国高校駅伝2024年 (1区・14位)
都道府県駅伝2025年 (1区・2位)
増子 陽太(学法石川3年)
5000m:13分27秒26(2025年11月、高校歴代3位)
全国高校駅伝2023年 (1区・5位)
都道府県駅伝2024年 (4区・2位)
全国高校駅伝2024年 (3区・4位)
都道府県駅伝2025年 (1区・3位)
福島県高校駅伝2025年 1区(10km)28分20秒(区間新記録)
栗村 凌(学法石川3年)
1500m:3分47秒95(2025年5月)
5000m:13分34秒38(2025年11月、高校歴代8位)
全国高校駅伝2024年1区・6位
2025年インターハイ5000m3位(13分51秒97)
新妻 遼己(西脇工3年)
1500m:3分40秒83(2025年インターハイ、高校歴代3位)
5000m:13分35秒33(2025年国民体育大会、高校歴代12位)
2025年インターハイ5000m優勝(13分50秒05)32大会ぶりの日本人優勝者
兵庫県高校駅伝2025年 1区(10km)28分22秒(区間新記録)
世界クロスカントリー選手権U20日本代表選考会(11/30)5000m 13分49秒59
本田 桜二郎(鳥取城北3年)
1500m:3分46秒98(2024年インターハイ)
5000m:13分51秒20(2025年織田記念陸上競技会)
全国高校駅伝2024年 1区・2位(29分12秒)
世界クロスカントリー選手権U20日本代表選考会(11/30)5000m 13分56秒87
吉田 星(東海大札幌2年)
1500m:3分45秒21(2025年北海道地区インターハイ予選、北海道高校新記録、高校2年歴代3位)
5000m:13分46秒49(2025年4月、高校2年歴代7位)
2024年国民スポーツ大会少年B3000m優勝(8分07秒12、高1歴代3位)
2025年インターハイ1500m 4位(3分42秒27)
稲垣 翔馴(洛南1年)
1500m:3分54秒75(2025年8月)
5000m:14分14秒76(2025年6月)
中学時代、3000m中学日本記録を樹立8分07秒29
世界クロスカントリー選手権U20日本代表選考会(11/30)5000m 13分57秒82(高1歴代4位)
全国高校駅伝2025の見どころ
最後に今大会の見どころです。
今大会はずば抜けて強い高校がいない?!
前回大会は佐久長聖(長野)の一強で、とてつもない戦力がありました。優勝というよりも、記録更新に注目が集まりました。
しかし今大会は混戦模様。
「ずば抜けてこの高校が強い!絶対に勝つ!」とは言い切れません。
5000m13分台、10000m(10km)を28分台で走る選手がいる高校もありますが、駅伝はチームスポーツ。補欠を含めた総合力が重要です。
エースがいる高校は、3番手・4番手の選手の走りがポイントになるでしょう。
レース展開を占う区間配置のポイント
区間配置のポイントは3点。
- ①1区
- ②3・4区
- ③7区(アンカー)
1区は各校のエースが集う区間です。今大会は例年以上にハイレベルな1区になりそうです。
区間記録はジュリアス・ギタヒ(仙台育英)の27分48秒。日本人最高は前回大会で更新された鈴木琉胤(八千代松陰)の28分43秒です。区間賞争いではなく、記録を狙った展開になれば日本人初の27分台もあると期待しています。
3・4区はゲームチェンジの区間。
約8kmの距離がある2区間は流れを大きく変える重要区間です。突き放しを狙う高校、逆転を狙う高校と、各校の思惑が交錯する見応えのある走りが例年見られます。
近年の都大路では、この3・4区が優勝争いのターニングポイントになっています。5チームほどが混戦状態で3・4区に突入し、抜け出すチームと遅れるチームが顕著に表れます。
そして、7区の最終区。
混戦であるほど、アンカーにのしかかるプレッシャーが強くなります。
かつて何度かあったトラック勝負の可能性もあり、個人的には今年はアンカーまで勝負がもつれる予感がしています。
いかがでしたか?
「いや、〇〇高校を忘れていないか?」「△△高校は上位に来ないだろ!」といったさまざまな意見があるかと思います。
ぜひ下のアンケートであなたの声を聞かせてください。余裕のある人はコメント欄でより具体的な優勝候補・順位予想を教えてください。
あなたの優勝予想を聞かせてください!
優勝予想アンケート 11月25日~12月21日 13時まで
おひとり1票(厳密に言えば1端末1票)です!
多くの人にこの記事とアンケートを広めていただきたいです!



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