MGCファイナルチャレンジ第1戦である第43回大阪国際女子マラソン。
パリオリンピック・マラソン代表の第3候補として名を上げるのは誰か。
第43回大阪国際女子マラソン(2024)の注目ポイントと注目選手をこの記事では紹介します。
第43回大阪国際女子マラソンの詳細
以下の情報は大阪国際女子マラソンの公式サイトより引用しています。
・日時 2024年1月28日(日)12:15スタート
カンテレ・フジテレビ系で放送されます。
・コース
第43回大阪国際女子マラソンの注目ポイント
パリ五輪代表選考レース、「MGCファイナルチャレンジ」
今回の大阪国際女子マラソンはパリ五輪代表最終選考レースです。
昨年9月に行われたMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)では、1位鈴木優花(第一生命グループ)、2位一山麻緒(資生堂)となり、パリオリンピック日本代表が2名内定しました。3位の細田あい(エディオン)が現時点で次点になっています。
今回の大阪国際女子マラソンと名古屋ウィメンズマラソン2024(3月10日開催)は「MGCファイナルチャレンジ」と位置づけら、2時間21分41秒の設定タイムを上回り、かつ最上位のランナーが3番目のパリオリンピック代表に内定します。
記録更新を後押しするペースメーカー
ペースメーカーは合計で7名います。おそらく、設定タイム2時間21分41秒を狙うペースメーカーと、別のペースメーカーに分けると思います。
設定タイム2時間21分41秒を狙ったペースメーカーには新谷仁美(積水化学)が入っており、記録更新の大きな後押しとなりそうです。基本的にスピードのある海外ランナーがペースメーカーを務めることが主流ですが、安定したペースで走れる日本人ランナー、しかもトップレベルのランナー新谷仁美がペースメーカーに加わることで、設定タイムを狙うランナーは安心して走れるでしょう。
1km3分20秒ペース(5km16分40秒、10km33分20秒、ハーフ1時間10分20秒)でラップを刻み、フィニッシュすると2時間20分39秒です。このペースで走れば、後半に多少の失速があっても、設定タイム2時間21分41秒を上回ることができそうです。
これまでの大阪国際女子マラソンのタイムは…
多少のコース変更がありますが、設定タイム2時間21分41秒を上回ったのは4名しかいません。
第41回(2022)松田瑞生 2時間20分52秒
第40回(2021)一山麻緒 2時間21分11秒
第42回(2023)ヘヴン・ハイル・デッセ 2時間21分13秒
第22回(2003)野口みずき 2時間21分18秒
設定タイムの2時間21分41秒はかなりハイレベルです。
しかし、直近3大会の優勝者は設定タイム2時間21分41秒を上回って走っています。「勝てば(優勝すれば)自然とタイムが付いてくる」傾向にあります。
ですから、今回の大阪国際女子マラソンで設定タイムを上回る可能性は大いにあります。
第43回大阪国際女子マラソンの主な出場選手
招待選手
- ウォルケネシュ エデサ(エチオピア)
- ステラ チェサン(ウガンダ)
- シセイ メセレット ゴラ(エチオピア)
- 松田 瑞生(ダイハツ)
- 佐藤 早也伽(積水化学)
- 前田 穂南(天満屋)
- 松下 菜摘(天満屋)
- 川内 理江(大塚製薬)
- 大東 優奈(天満屋)
- :竹山 楓菜(センコー)
海外勢のマラソン自己ベストは、
- エデサ 2時間18分51秒
- チェサン 2時間20分23秒
- ゴラ 2時間20分50秒
であり、3人ともパリオリンピック出場設定タイム2時間21分41秒を上回っています。彼女たちに勝つことで、やはり好タイムが期待できそうです。
日本勢にとって、好敵手が揃っています。
ネクストヒロイン
- 31 .柳谷 日菜(ワコール)
- 32 .北川 星瑠(大阪芸術大学)
- 33 .鈴木 杏奈(大阪芸術大学)
- 34 .古原 夏音(大阪芸術大学)
- 35 .小林 香菜(前橋市陸協)
- 36 .須田 花音(神戸学院大)
柳谷日菜、北川星瑠、鈴木杏奈、古原夏音の4名は初マラソンです。
マラソンの怖さを知らないことがよい結果をもたらすこともあります。ネクストヒロインを飛び越えて、本当のヒロインになる可能性も充分あります。
第43回大阪国際女子マラソン(2024)の注目選手
悲願のオリンピック出場なるか、松田瑞生(ダイハツ)
自己ベストは2時間20分52秒。
大阪国際女子マラソン3戦3勝と地元での相性は抜群です。マラソン戦績8戦4勝と勝負強さもあります。東京オリンピックの選考レースでは、第39回大阪国際女子マラソンで設定タイムを上回って優勝してほぼ内定でしたが、その後の名古屋ウィメンズマラソンで一山真緒が松田瑞生のタイムを上回って優勝したため落選。その雪辱に燃えています。
前回の東京オリンピック選考時と異なるのは、オレゴンとブダペストの世界選手権に出場したという経験です(オレゴンでは9位、ブダペストでは13位)。
世界の舞台を経験し、より強くなった「なにわの腹筋女王」が悲願のオリンピック出場を果たすかに注目が集まります。
前回大会は悔しい転倒、佐藤早也伽(積水化学)
自己ベストは2時間22分13秒。
前回の大阪国際女子マラソンでは転倒し、途中棄権をしました。その姿はとても痛々しかったです。
しかし、松田瑞生と同じブダペスト世界選手権に日本代表として出場し、世界と戦う経験を積みました(結果は20位)。
そして、2023年のクイーンズ駅伝では3区でトップに立つ走りで、チームを優勝へと導き、MVPを獲得しました。
(このレースの動画は「TBS陸上ちゃんねる」で)
【クイーンズ駅伝2023】10分の激闘をフル見せ!花の3区 佐藤早也伽vs廣中璃梨佳
世界のスピードランナー廣中璃梨佳(JP日本郵政グループ)に競り勝ったスピードをマラソンでも見せられるか注目です。
2大会連続のオリンピックへ、前田穂南(天満屋)
自己ベストは2時間22分32秒。
昨年のMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)では、後半失速して7位に沈みました。
記録を狙ったハイペースなレース展開になると予想されますが、このようなレース展開をあまり経験していないことが前田穂南にとっては不安要素になるかと、個人的(マー的)には思います。
しかし、前田穂南のよさは粘り強い走り。
ハイペースで終盤まで食らいつき、最後に勝ち切る強さは充分にあります。MGCからの再チャレンジとなる今回の大阪国際女子マラソン。東京オリンピックに続き、2大会連続の日本代表に名乗りをあげるか注目です。
二刀流ランナー、北川星瑠(大阪芸術大学)
最近、注目度が増しているランナー北川星瑠。昨年末の富士山女子駅伝では、エース区間第5区を走り、チームを13位から7位に押し上げる快走を見せました。
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また、日本学生女子ハーフマラソン選手権では日本学生歴代7位の1時間10分50秒で優勝し、日本代表として臨んだワールドユニバーシティゲームズでも優勝し、学生世界一の快挙を成し遂げました。
そして、ランナーとして結果を出しながらタレント大手事務所の松竹芸能に所属しており、タレント活動もしています。
どうやってランナーとタレントの二つの活動を両立しているのか、とても気になります。
結果によってはネクストヒロインではなく、本物のヒロインになります。初マラソンでどのような走りをするか注目です。
パリオリンピック出場に名乗りをあげるのは…
この記事で紹介していない選手にも、もちろんパリオリンピック出場の可能性があります。しかし、2時間21分41秒の設定タイムを上回る必要があるため、世界の戦いを経験し、「速さ」も「強さ」も必要であると知ったランナーがオリンピック出場に名乗りをあげると思います。
また設定タイムを上回るには、当日のランナーのコンディションはもちろんのこと、気温や風速、風向きなどの天候状況も重要です。
タイムが出やすい条件が整い、ハイレベルなレース展開になることを期待しています。
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