全日本実業団ハーフマラソンとは?
実業団ハーフマラソンのNo1を決める大会です。学生は出場できないため、社会人のみで争う大会です。毎年2月上旬に山口県で開催されます。
2月・3月のフルマラソンに向けた練習の一環として参加するランナーもいれば、自己ベスト更新を目指すランナーもいます。ロードシーズンは3月あたりで終わり、トラックシーズンへと移っていきます。ロードシーズンの締めくくりとして出場するランナーも多いです。
会場
山口県山口市
維新みらいふスタジアム(維新百年記念公園陸上競技場)
公式サイトより引用
期日
2024年2月11日(日)
スタート 男子:10時00分
女子:10時05分
女子10Km:10時10分
(TBS局系列28局フルネット 2月11日(日)14時~15時24分=予定)
第52回全日本実業団ハーフマラソンの招待選手
男子
- 近藤亮太(三菱重工)
- 茂木圭次郎(旭化成)
- 難波天(トーエネック)
女子
- 吉薗栞(天満屋)
- 逸木和香菜(九電工)
- 唐沢ゆり(九電工)
昨年度の大会で熾烈な争いを見せた近藤亮太と茂木圭次郎の戦いが今大会も見られるか楽しみです。
そして、私は難波天に注目しています。
麗澤(れいたく)大学出身で箱根駅伝には関東学連選抜として出場(第97回大会第1区区間10位1時間03分26秒)。
所属するトーエネックで力を伸ばしてきたランナーです。ニューイヤー駅伝2024ではエース区間2区(21.9km)で区間10位(1時間03分05秒)、全国都道府県対抗男子駅伝では福井県代表として第3区(8.5km)を走り、区間2位(23分32秒)でした。
大学時代はほとんど無名でしたが、近年すごく伸びてきている印象があります。この大会でブレイクしてほしいランナーです。
第52回全日本実業団ハーフマラソンの注目ポイント
実業団ハーフマラソンNo1は誰に?
ハーフマラソンは誰が優勝するかを予想するのが難しいです。力が拮抗している実業団ランナーの争いならばなおさら優勝予想が難しいです。
理由は2つあります。
・ハーフマラソンは混戦レースになりがち
マラソンの半分の距離ですので、ハーフマラソンの距離ならば最後までスタミナとスピードを維持できるランナーが多いです。つまり、振り落とされるランナーが少なく、ゴール直前まで混戦になります。
昨年度の全日本実業団ハーフマラソンもトラック勝負になりました。
またハーフマラソンでは、スタートからかなりのハイスペースで走るので、さらにスピードを上げるスパートがマラソンより難しいです。後続のランナーを離しにくくなるのでハーフマラソンはより混戦になりがちです。
・調子の良し悪しがレースに大きく影響する
調子の良し悪しがレースに影響するのは当たり前だと思うかもしれません。調子の悪さが好転する機会があまりないのがハーフマラソンです。
マラソンは走っている間に水分が抜けて体が軽くなったり、走りのリズムをつかめたりしますが、ハーフマラソンは調子が悪いと最後まで悪いままです。反対に、コンディションがピタリとハマった人が、とんでもないタイムを出すのもハーフマラソンです。
タイムに注目すると…
男子は1時間00分台で走ると好タイムです。マラソンに向けての調整レースであるならば1時間2分台で走りたいところです。
男子の日本記録は小椋裕介(ヤクルト)の1時間00分00秒。
初の59分台が出るかにも注目したいです(もしかすると2月3日の丸亀ハーフマラソンで出ているかもです)。
60分切りには1km2分50秒を切るペースで押していく必要があります(5km14分10秒、10km28分20秒、20km56分40秒)。かなりのハイペースです。
女子は1時間08分台で走ると好タイム。マラソンに向けての調整レースであるならば1時間10分台というところでしょうか。
女子の日本記録は新谷仁美(当時・積水化学)の1時間06分38秒。このタイムは速すぎです。相当追い込んで練習をして、ピークに合わせないと難しいタイムです。
西山和弥(トヨタ自動車)の調子はいかに?!
私が今回の全日本実業団ハーフマラソンで一番注目したいのは西山和弥(トヨタ自動車)の走りです。
昨年は大阪マラソン2023で2時間06分45秒の初マラソン日本新を樹立。
MGCファイナルチャレンジ東京マラソン2024に招待選手として出場予定です。東京マラソンで設定タイムである2時間05分50秒を切るには今大会での走りが重要です。東京マラソンまで残り一か月の仕上がり具合がどれくらいかに注目しています。
ハーフマラソンを見る機会は少ないと思います。しかし、フルマラソンを走りたいランナーやフルマラソンで結果を出したいランナーにとっては、ハーフマラソンはとても重要です。なぜならば、ハーフマラソンで鍛えたスピードとスタミナがフルマラソンに生きるからです。
「ハーフマラソンはフルマラソンに生きる」という視点でぜひ観戦してみてください!
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