毎年年末に開催される全国高校駅伝。都大路と呼ばれるこの駅伝は、多くのオリンピック選手や箱根駅伝選手を輩出してきました。
東京オリンピック代表の大迫傑選手も第59回大会のゴールテープを切って優勝しています。
この記事では、男子第74回全国高校駅伝の優勝候補や将来の日本代表になる可能性がある注目選手を紹介します。
全国高校駅伝(2023年)について
- 日時:令和5年12月24日(日)
- スタート時刻:女子10時20分 男子12時30分
- 各都道府県代表の47チーム対抗 (女子は地区大会の順位から参加あり)
- 8位まで入賞
- NHK総合で放送
全国高校駅伝の区間
男子 42.195km 7区間
- 第1区 10km(たけびしスタジアム京都~烏丸鞍馬口
- 第2区 3km(烏丸鞍馬口~丸太町河原町)
- 第3区 8.1075km(丸太町河原町~国際会館前)
- 第4区 8.0875km(国際会館前~丸太町寺町)
- 第5区 3km(丸太町寺町~烏丸紫明)
- 第6区 5km(烏丸紫明~西大路下立売)
- 第7区 5km(西大路下立売~たけびしスタジアム京都
女子 21.0975km 5区間
- 第1区 6km(たけびしスタジアム京都~衣笠校前)
- 第2区 4.0975km(衣笠校前~烏丸鞍馬口)
- 第3区 3km(烏丸鞍馬口~室町小学校前折返し~北大路船岡山)
- 第4区 3km(北大路船岡山~西大路下立売)
- 第5区 5km(西大路下立売~たけびしスタジアム京都)
ここからは男子のみの情報です。
女子の情報は以下を読んでください。
男子第74回全国高校駅伝(2023年)出場校
- 北海道 札幌山の手 5年連続15回目
- 青森 青森山田 8年連続29回目
- 岩手 盛岡大附 初出場
- 宮城 仙台育英 10年連続34回目
- 秋田 秋田工 11年連続29回目
- 山形 東海大山形 7年連続21回目
- 福島 学法石川 13年連続15回目
- 茨城 東洋大牛久 4年ぶり2回目
- 栃木 那須拓陽 2年ぶり13回目
- 群馬 東農大二 5年連続32回目
- 埼玉 埼玉栄 7年連続43回目
- 千葉 八千代松陰 6年連続16回目
- 東京 國学院久我山 2年ぶり25回目
- 神奈川 相洋 3年ぶり2回目
- 山梨 山梨学院 13年連続23回目
- 新潟 開志国際 5年ぶり2回目
- 長野 佐久長聖 26年連続26回目
- 富山 富山商 4年ぶり24回目
- 石川 遊学館 15年連続16回目
- 福井 鯖江 9年ぶり11回目
- 静岡 浜松日体 2年ぶり9回目
- 愛知 豊川 2年ぶり10回目
- 三重 伊賀白鳳 3年連続34回目
- 岐阜 中京 2年ぶり41回目
- 滋賀 比叡山 18年ぶり9回目
- 京都 洛南 9年連続30回目
- 大阪 関大北陽 4年ぶり8回目
- 兵庫 須磨学園 3年ぶり8回目
- 奈良 智辯カレッジ 7年連続7回目
- 和歌山 和歌山北 6年ぶり23回目
- 鳥取 鳥取城北 3年ぶり8回目
- 島根 平田 4年連続4回目
- 岡山 倉敷 46年連続46回目
- 広島 世羅 20年連続53回目
- 山口 西京 31年連続36回目
- 香川 小豆島中央 8年連続8回目
- 徳島 つるぎ 4年連続32回目
- 愛媛 今治北 3年連続19回目
- 高知 高知農 3年連続47回目
- 福岡 大牟田 3年ぶり44回目
- 佐賀 鳥栖工 14年連続48回目
- 長崎 鎮西学院 3年ぶり16回目
- 大分 大分東明 13年連続22回目
- 熊本 九州学院 2年ぶり42回目
- 宮崎 小林 2年連続59回目
- 鹿児島 鹿児島城西 5年ぶり2回目
- 沖縄 北山 5年連続12回目
男子第74回全国高校駅伝(2023年)の優勝候補
優勝候補としてあげられる注目校を紹介します。
まず、各地区で優勝した高校です。
各地区大会の優勝校
- 東北地区 仙台育英(宮城)
- 関東地区 埼玉栄(埼玉)
- 北信越地区 佐久長聖(長野)
- 東海地区 豊川(愛知)
- 近畿地区 洛南(京都)
- 中国地区 倉敷(岡山)
- 四国地区 小豆島中央(香川)
- 九州地区 九州学院(熊本)
駅伝の名門校が並んでいます。地区大会の優勝校は、全国大会でも優勝・入賞争いをする高校です。特に注目は倉敷(岡山)です。昨年度は大会新記録(2時間01分10秒)で優勝し、今大会での連覇を狙っています。地区大会では、後ほど紹介する留学生ランナーを温存して優勝しました。昨年ほどの選手層ではないものの、厚みを増してきています。
都道府県・地区大会の記録
続いて、都道府県大会・地区大会の記録です。
- 2時間03分27秒 佐久長聖(長野) 長野県大会①
- 2時間04分20秒 洛 南(京都) 近畿大会①
- 2時間04分29秒 須磨学園(兵庫) 兵庫県大会①
- 2時間04分30秒 鹿児島城西(鹿児島) 鹿児島県大会①
- 2時間05分00秒 倉 敷(岡山) 岡山県大会①
- 2時間05分43秒 埼玉栄(埼玉) 埼玉県大会①
- 2時間05分58秒 仙台育英(宮城) 宮城県大会①
- 2時間06分08秒 九州学院(熊本) 九州大会①
- 2時間06分19秒 札幌山の手(北海道) 北海道大会①
- 2時間06分19秒 小 林(宮崎) 宮崎県大会①
ここに名前が出ていない注目校として、関東地区2位の東農大二(群馬)、名門の世羅(広島)、大牟田(福岡)の3校も優勝・入賞争いに絡んでくると思います。
タイム的にはダントツで佐久長聖(長野)です。同コースの記録を比較していないことに注意ですが、2時間3分台は速いです。そして、佐久長聖は5000m13分台が6人おり、選手層が厚いです。どの区間でも区間賞を獲れるメンバーが揃っています。
昨年度の大会は佐久長聖と倉敷の一騎打ちでした。
今年もこの2校が優勝争いの軸になりそうですが、この2校に須磨学園(兵庫)と洛南(京都)がどう絡んでくるかです。1区から区間配置がハマれば、勝機はあります。
ポイントは1区で出遅れないこと。1区を一桁台の順位、トップと20秒以内で走り切れば、どの高校も上位争いができます。
そして、3・4区に駅伝の流れを変えるゲームチェンジャーを投入し、浮上したいところです。3・4区はともに約8kmと距離のある区間です。各校のエース級・準エース級が走ることが多いです。この2区間で順位を上げ、残りの3区間に襷を繋ぐことが入賞争いのポイントになります。
- 優勝争いは佐久長聖と倉敷の2強だが……
- 入賞争いは、1区から流れをつかみ(出遅れず)、3・4区で浮上できる学校に優勝と入賞のチャンスあり
男子第74回全国高校駅伝(2023年)の注目選手
ここでは4名の注目選手を紹介します。
折田 壮太(須磨学園3年兵庫)
5000m13分28秒78で高校歴代2位の記録を9月の日体大記録会で出しました。インターハイでも日本人トップの5位に入っており、速さと強さの両方を兼ね備えたランナーで、留学生ランナーと互角に戦えます。
須磨学園は、折田選手が何区で走るかで順位が変わると思います。私の予想としては、3・4区で上位進出を狙うのではないでしょうか。
山口 竣平(佐久長聖3年長野)
5000m13分34秒59の記録をもち、2023年都道府県対抗全国男子駅伝では第4区で区間新記録を樹立し、MVPを獲得しました。力強い腕振りから生まれる推進力が魅力のランナーです。
集団で走るより、追いかける方が強い印象があります。昨年同様、ゲームチェンジャーとして4区を走るのではないでしょうか。
増子 陽太(学法石川1年福島)
5000m13分54秒16は、5000m高1歴代2位の記録です。また、3000mの中学記録保持者(8分11秒12)でもあり、注目のルーキーです。
接地が柔らかく、足運びがスムーズなランナーで、ラストが強いです。国体の3000mでは、終始先頭を引っ張りながら、ラスト競り勝ちました。
距離が3kmと比較的短い2区・5区も走れます。
個人的に、1区を走ってほしいです。
サムエル・キバティ(倉敷3年岡山)
5000m13分23秒14は出場選手の中でベストタイムで、2023年インターハイ5000mで優勝しています。昨年の全国高校駅伝では第3区を走り、区間新記録を樹立しました。
その走りはとてもクレバーでした。最初から最大出力で走るのではなく、勝負所(佐久長聖を抜くところ)でペースアップをして加速していき、「うまい走り方をするな〜」と思いました。
今年も昨年と同じ3区を走り、トップに立つ戦略を倉敷は立てると予想します。
いかがでしたか?
優勝予想をした佐久長聖と倉敷以外の高校が優勝争いに絡んだら、とてもおもしろい展開です。最終区まで優勝争いがもつれる可能性もあります。
そして、地元の高校の応援はもちろん、将来の日本距離界を担う選手にも注目して観戦しましょう。
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