日本の高校陸上界における冬の風物詩、全国高校駅伝。
本記事では2024年大会男子の優勝候補と注目選手を紹介します。
2024年大会から海外からの留学生の出場が制限されたり、男女ともに58校が出場することになったりとルール変更があります。
このあたりも見どころの一つになりそうです。
全国高校駅伝とは
全日本大学駅伝は、毎年12月に京都府京都市で開催されます。
1950年に男子のみの大会として始まり、女子の部は1989年から追加されました。
全国高等学校総合体育大会(インターハイ)の一つに位置付けられており、8位までが入賞
です。
女子の部は午前、男子の部は午後に行われます。
全国高校駅伝2024の日程
2024年12月22日（日）
女子 10時20分スタート
男子 12時30分スタート
NHK総合で放送
全国高校駅伝2024のコース
京都・西京極競技場付設コース
男子 42.195km 7区間
- 第1区 10km（たけびしスタジアム京都～烏丸鞍馬口
- 第2区 3km（烏丸鞍馬口～丸太町河原町）
- 第3区 8.1075km（丸太町河原町～国際会館前）
- 第4区 8.0875km（国際会館前～丸太町寺町）
- 第5区 3km（丸太町寺町～烏丸紫明）
- 第6区 5km（烏丸紫明～西大路下立売）
- 第7区 5km（西大路下立売～たけびしスタジアム京都）
全国高校駅伝2024男子の出場校
- 北海道 札幌山の手 6年連続15回目（2時間5分14秒）
- 青 森 青森山田 9年連続30回目（2時間4分52秒）
- 岩 手 一関学院 2年ぶり33回目（2時間9分41秒）
- 宮 城 仙台育英 10年連続33回目（2時間4分00秒）
- 秋 田 金足農 56年ぶり9回目（2時間20分54秒）
- 山 形 酒田南 8年ぶり7回目（2時間10分10秒）
- 福 島 学法石川 14年連続16回目（2時間7分23秒）
- 茨 城 水城 2年ぶり18回目（2時間5分22秒）
- 栃 木 作新学院 20年ぶり3回目（2時間10分35秒）
- 群 馬 東農大二 6年連続33回目（2時間9分26秒）
- 埼 玉 埼玉栄 8年連続44回目（2時間6分29秒）
- 千 葉 八千代松陰 7年連続16回目（2時間4分33秒）
- 東 京 拓大一 16年ぶりの3回目（2時間8分05秒）
- 神奈川 相洋 2年連続3回目（2時間6分33秒）
- 山 梨 山梨学院 14年連続24回目（2時間10分06秒）
- 新 潟 中越 3年ぶり18回目（2時間8分52秒）
- 長 野 佐久長聖 27年連続27回目（2時間5分11秒）
- 富 山 高岡向陵 2年ぶり23回目（2時間14分2秒）
- 石 川 遊学館 16年連続17回目（2時間16分18秒）
- 福 井 美方 6年ぶり31回目（2時間10分39秒）
- 静 岡 浜松日体 2年連続10回目（2時間08分44秒）
- 愛 知 名経大高蔵 2年ぶり2回目（2時間7分52秒）
- 三 重 稲生 23年ぶり3回目（2時間9分8秒）
- 岐 阜 中京 2年連続42回目（2時間8分38秒）
- 滋 賀 比叡山 2年連続10回目（2時間14分57秒）
- 京 都 洛南 10年連続31回目（2時間7分46秒）
- 大 阪 関西創価 6年ぶり2回目（2時間7分18秒）
- 兵 庫 西脇工 2年ぶり34回目（2時間5分5秒）
- 奈 良 智弁カレッジ 8年連続8回目（2時間9分51秒）
- 和歌山 和歌山北 2年連続24回目（2時間10分39秒）
- 鳥 取 米子松蔭 3年ぶり8回目（2時間13分30秒）
- 島 根 平田 5年連続5回目（2時間13分50秒）
- 岡 山 倉敷 47年連続47回目（2時間6分25秒）
- 広 島 世羅 21年連続54回目（2時間7分26秒）
- 山 口 西京 32年連続37回目（2時間9分48秒）
- 香 川 小豆島中央 9年連続9回目（2時間15分55秒）
- 徳 島 つるぎ 5年連続33回目（2時間12分58秒）
- 愛 媛 松山商 5年ぶり14回目（2時間11分18秒）
- 高 知 高知農 4年連続48回目（2時間9分46秒）
- 福 岡 大牟田 2年連続45回目（2時間6分15秒）
- 佐 賀 鳥栖工 15年連続49回目（2時間5分30秒）
- 長 崎 鎮西学院 2年連続17回目（2時間9分25秒）
- 大 分 大分東明 14年連続23回目（2時間10分10秒）
- 熊 本 九州学院 2年連続43回目（2時間5分52秒）
- 宮 崎 小林 3年連続60回目（2時間7分13秒）
- 鹿児島 鹿児島工 初出場（2時間10分24秒）
- 沖 縄 北山 6年連続13回目（2時間18分31秒）
各地区大会からの出場校
- 北海道 東海大札幌 27年ぶり6回目（2時間7分20秒）
- 東 北 東 北 9年ぶり28回目（2時間7分19秒）
- 北関東 水戸葵陵 初出場（2時間8分10秒）
- 南関東 西武台千葉 初出場（2時間6分19秒）
- 北信越 長野日大 9年ぶり3回目（2時間12分21秒）
- 東 海 豊川 2年連続11回目（2時間4分41秒）
- 近 畿 須磨学園 2年連続９回目（2時間6分14秒）
- 中 国 西条農 9年ぶり10回目（2時間10分35秒）
- 四 国 高知工 9年ぶり19回目（2時間9分10秒）
- 北九州 福岡第一 2年ぶり2回目（2時間7分43秒）
- 南九州 宮崎日大 3年ぶり4回目（2時間6分35秒）
全国高校駅伝2024 予選のまとめ
優勝候補の前に各予選の結果をまとめます。
地区大会の結果は8位まで掲載しています。
都道府県大会タイム上位10校
同じコースではないので単純な比較はできませんが、実力の目安にはなると思います。
- 仙台育英（宮城） 2時間4分0秒
- 八千代松陰（千葉） 2時間4分33秒
- 青森山田（青森） 2時間4分52秒
- 西脇工（兵庫） 2時間5分5秒
- 佐久長聖（長野） 2時間5分11秒
- 札幌山の手（北海道）2時間5分14秒
- 水城（茨城） 2時間5分22秒
- 鳥栖工 2時間5分30秒
- 九州学院（熊本） 2時間5分52秒
- 大牟田（福岡） 2時間6分15秒
コースや起伏、気候条件などが異なるため、あくまでも参考程度です。
ただ2時間4分・5分台で走る高校は都大路でも優勝・入賞争いに絡んできます。
東北高校駅伝2024
- 仙台育英 2時間6分25秒
- 東北 2時間7分19秒
- 学法石川 2時間8分18秒
- 青森山田 2時間9分9秒
- いわき秀英 2時間10分8秒
- 一関学院 2時間10分21秒
- 盛岡大附 2時間10分29秒
- 八学光星 2時間10分30秒
関東高校駅伝2024
- 埼玉栄 2時間5分11秒
- 西武台千葉 2時間6分19秒
- 市立船橋 2時間6分31秒
- 八千代松陰 2時間6分59秒
- 拓大一 2時間7分0秒
- 農大二 2時間7分52秒
- 水城 2時間7分53秒
- 水戸葵陵 2時間8分10秒
北信越高校駅伝2024
- 佐久長聖 2時間8分18秒
- 美方 2時間12分10秒
- 長野日本大学 2時間12分21秒
- 中越 2時間13分29秒
- 敦賀気比 2時間15分7秒
- 遊学館 2時間15分10秒
- 富山商業 2時間15分36秒
- 鯖江 2時間15分36秒
東海高校駅伝2024
- 豊川 2時間4分41秒
- 伊賀白鳳 2時間4分49秒
- 愛知 2時間5分16秒
- 美濃加茂 2時間6分26秒
- 藤枝明誠 2時間6分32秒
- 稲生 2時間7分17秒
- 豊田大谷 2時間7分25秒
- 名経大高蔵 2時間7分26秒
近畿高校駅伝2024
- 西脇工 2時間5分3秒
- 須磨学園 2時間6分14秒
- 洛北 2時間6分18秒
- 洛南 2時間6分35秒
- 京都外大西 2時間7分27秒
- 和歌山北 2時間8分26秒
- 大阪 2時間9分50秒
- 清風 2時間10分3秒
中国高校駅伝2024
- 倉敷 2時間8分10秒
- 西条農 2時間10分35秒
- 世羅高 2時間10分44秒
- 米子松蔭 2時間10分52秒
- 鳥取城北 2時間11分3秒
- 高川学園 2時間12分20秒
- 広島国際学院 2時間12分44秒
- 西京高 2時間14分3秒
四国高校駅伝2024
- 高知農 2時間7分17秒
- 高知工 2時間9分10秒
- 今治北 2時間10分3秒
- 松山商 2時間12分18秒
- 小豆島中央 2時間13分18秒
- 徳島科技 2時間15分00秒
- 宇和島東 2時間15分6秒
- 新居浜東 2時間15分27秒
九州高校駅伝2024
- 大牟田 2時間3分25秒
- 鎮西学院 2時間6分24秒
- 宮崎日大 2時間6分35秒
- 九州学院 2時間7分13秒
- 大分東明 2時間7分32秒
- 鹿児島城西 2時間7分42秒
- 福岡第一 2時間7分43秒
- 鳥栖工 2時間8分45秒
全国高校駅伝2024男子の優勝候補
ここからは優勝候補を紹介していきます。
佐久長聖（長野）
昨年は日本高校最高記録及び大会記録で優勝した佐久長聖。
5000m13分31秒62のトップ記録をもつ濵口大和選手、インターハイ3000m障害チャンピオンの佐々木哲選手がチームの中心。
松山優太選手（13分56秒47）、石川浩輝選手（13分59秒86）も5000m13分台を記録しています。
5000m13分台で走る選手が5人はハイレベル。
三大駅伝に出場する大学に匹敵する選手層の厚さではないでしょうか。
留学生が走れる区間が2区と5区の最短区間3kmに変更されたことは、留学生がいない佐久長聖にはプラスになりそうです。
八千代松陰（千葉）
2年連続3位の八千代松陰。
大エースの鈴木琉胤選手に注目が集まりますが、鈴木選手以外にも8人の選手がインターハイに出場しており、伊藤悠ノ介選手は3000m障害で4位入賞を果たしています。
大会新記録の2時間4分33秒で千葉県大会を制した勢いそのままに初の全国制覇なるかに注目です。
仙台育英（宮城）
都道府県予選最速タイム（2時間4分0秒）で通過したのが仙台育英。
インターハイ5000m10位の近江亮選手がチームの中心。
宮城県大会では全区間区間賞で3つの区間新記録と圧倒的でした。
インターハイ5000m3位のエリウッド・カヒガ選手も健在。
2019年以来の優勝に期待大です。
大牟田（福岡）
都道府県大会・地区大会を含め、2時間3分25秒の最速タイムをマークした大牟田。
今季の5000mランキング10位以内に入る選手はいないものの、インターハイに6人が出場しています。
他校と比較するとエースの差がある印象がありますが、駅伝は団体競技です。
九州大会では5人が区間賞の走り。
チームが一つになった駅伝ができれば大牟田にも勝機ありです。
全国高校駅伝2024男子の注目選手
ここからは2024年全国高校駅伝男子の注目選手を紹介していきます。
2024年 5000m ランキング
12月３日現在
13分31秒62 濵口 大和（佐久長聖3長野）
13分33秒67 J.カルリ（青森山田2青森）
13分33秒78 G.サミュエル（札幌山の手2北海道）
13分34秒60 増子 陽太（学法石川2福島）
13分35秒52 E.カヒガ（仙台育英3宮城）
13分39秒85 鈴木 琉胤（八千代松陰3千葉）
13分40秒02 佐々木 哲（佐久長聖3長野）
13分41秒68 新妻 遼己（西脇工2兵庫）
13分43秒21 F.ムティアニ（山梨学院2山梨）
13分47秒73 椙山 一颯（九州学院高3熊本）
13分48秒79 井上 朋哉（洛南3京都）
13分52秒05 櫨元 優馬（鹿児島城西3鹿児島）
注目選手① 鈴木 琉胤（八千代松陰3年）
八千代松陰のエース。
インターハイ5000m2位で日本人トップ。
厳しい暑さの中での13分39秒85は驚異的。
1区に出走予想。
注目選手② 井上 朋哉（洛南3年）
インターハイ5000m4位（日本人2位）。
名門洛南高校のエース。
佐藤圭太（駒澤）、溜池一太（中央）、若林宏樹（青山学院）などの洛南OBが学生駅伝で活躍しているだけに期待大です。
注目選手③ 濵口 大和（佐久長聖3年）
佐久長聖のエース。
国体少年男子A5000m1位。
5000m13分31秒62は参加選手で最速タイム。
世代の最速・最強ランナー。
注目選手④ 新妻 遼己（西脇工2年）
インターハイ5000m6位（日本人3位）。
国体少年男子A5000m2位。
名門西脇工業のエースだが2年生というところが楽しみ。
5000mの自己記録も更新し、絶好調か。
注目選手⑤ 増子 陽太（学法石川2年）
5000m高2・高1歴代最速タイム保持者。
今シーズンは少し調子を落としたが、どこまで戻っているか。
全国高校駅伝2024の見どころ
見どころ①留学生区間の変更
今大会から留学生を起用できる区間が最短区間になりました。
男子は2区と5区です。
前回大会までは、3区・4区に留学生を配置する学校が多く、その区間での逆転、あるいは突き放しを狙う戦略が主流でした。
3・4区は約8kmで2・5区は3kmですのでその差は約5km。
この約5kmを留学生ランナーと日本人ランナーのタイム差で概算すると、約20〜50秒ほどです。
留学生がいる学校は、かなりの影響がありますね。
見どころ②先行を狙う区間配置か？
競技レベルが上がってきている高校駅伝では、中盤から終盤での30秒差以上の逆転は起こりにくいと感じます。
だから、先行型の区間配置が重要と見ています。
1区、2区、3区の3区間で上位に位置し、4区で勝負を決定づける。
優勝を狙う学校はレースの序盤で流れをつかむオーダーを組むのではないでしょうか。
エースや準エースをどんどんつぎ込んでいくことでしょう。
先行型の区間配置は序盤で流れを失うと、巻き返せない可能性があります。
上位争いの舞台にも上がれないことは、実力が拮抗している状況ではリスクです。
果敢に攻めた区間配置と走りで、流れを引き寄せた学校に勝機があるでしょう。
見どころ③後半3区間を一区間とみると
レース後半の5区は3km、6区と7区は5kmと比較的短めの区間が続きます。
短い距離の区間は差がつきにくいと言われています。
しかし、後半3区間を一区間とみるとどうでしょう？
距離は13kmにも及び、レースの約三分の一と見ることができます。
10km以上の距離を見ると、前を走る学校と差を縮める可能性もあるし、流れを変えて順位を大幅に上げていくこともできます。
まとめ 選手層の厚さから佐久長聖が有利か
選手層の厚い佐久長聖がやや有利かとみています。
しかし、佐久長聖と20秒以内の差で競る状況になったら、どの学校にもチャンスがあります。
連覇のプレッシャーが佐久長聖を襲う可能性もあるでしょう。
優勝を狙う学校は、接戦に持ち込んでプレッシャーをかけたいところです。
熱い熱い争いと、選手たちの好走を期待しています！
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「女子第35回全国高校駅伝（2023年）の優勝候補と注目選手」
「男子第74回全国高校駅伝（2023年）の優勝候補と注目選手」
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